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Thursday, February 16, 2006

マルチパス

携帯電話やテレビなどにおいて、基地局から送信された電波が建物や地形などの障害によって反射・回折し、端末が複数の経路から同じ電波を受信してしまうこと。多重波伝送路とか遅延波とも言われる。

マルチパスが生じ、端末が複数の経路からの電波を受信してしまうと、複数の経路距離が異なる(伝送にかかる時間の異なる)経路の電波を受信するため、波形に位相のずれが生じてしまう。このため、受信した電波にノイズが生じたり、符号の復号化ができなくなってしまうこともある。

携帯電話では、相手の話す声がこだましているような印象を受けたり、都心部のビル街で圏外となってしまったりする場合にマルチパスが発生している。テレビ放送では、画面上の映像が重なり合って表示される「ゴースト」が現象が生じている場合がマルチパス障害である。

携帯電話では、マルチパスの位相差を修正することのできるレイク受信方式が、2.5G世代以降の携帯電話(cdmaOne、FOMA)で用いられている。また、無線LANではIEEE 802.11a規格に、使用する周波数帯域内でマルチパスが生じる周波数帯を避けてデータ転送を行なう変調方式として、OFDM(直行周波数分割多重)方式が用いられている。OFDMは地上波デジタルテレビ放送でも利用される予定である。

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